新型コロナウイルスの影響でマスクをする機会が増え、自分の口臭が前よりも気になっている方は多いでしょう。
自社調査によると、実に約8割の人が自分の口臭が気になっていることがわかりました。
この記事では、これほど多くの人が悩む口臭について、主に3つの原因や予防方法、「生きた乳酸菌」などでの対策を、自社アンケートの生で集めたお声を交えながらご紹介していきます。
口臭とは
口臭は“口あるいは鼻を通して出てくる気体のうち、社会的容認限度を超える悪臭”と定義されています。
出典:口臭の原因・実態 | 厚生労働省e-ヘルスネット(山賀 孝之)
つまり、多くの人が不快に感じる息のニオイは、口臭に分類されるといえます。
ですが、口臭の種類によっては自分で気づきにくいものです。
それだけに、口臭があっても自分では気づいていないだけで、周りの人は不快に思っているのではないかという不安をあおります。
※わかもと製薬インターネット調査(20~50代男女対象800名/2016年12月実施)
20~50代の男女800名を対象に行った調査によると「自分の口臭が気になりますか?」という質問に対し、「気になる」と回答した人は33.4%、「やや気になる」と回答した人は49.6%でした。(わかもと製薬調べ)
あわせると83%で、約8割の人が自分の口臭を気にしていることになります。
「お口の悩みで困っていること」というアンケートでは
“口臭が気になるため、人と近づいて話さないようにしているのが 煩わしい(62歳・男性)”
“マスクしていますが、人と話す時には口臭に気をつけています。(62歳・女性)”
わかもと製薬アンケートより(2021年10月21日 ~ 2021年11月3日実施)
このように、コミュニケーションに気を遣っていることがわかる回答がいくつかありました。
指摘されないのも不安ですが、直接言われたり嫌がられたりするのも避けたいものです。
もしも自分に口臭があるのなら、人から指摘される前になんとかしたいですよね。
【簡単】口臭をセルフチェック
口臭があるか自分で確認する方法は主に以下の3つです。
・ビニール袋やコップに息を吹き込み、閉じ込める。10秒ほど呼吸してから、中のニオイを嗅いでみる
・綿棒や舌ブラシで、舌の白い部分をやさしく擦り取って嗅いでみる
・デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れを取って嗅いでみる
これらの方法でイヤなニオイがした場合、口臭がある可能性があります。
他人にとって不快なほどではない、逆に自分では大丈夫と思っても、ニオイに慣れているからわからないだけという可能性もあるので、決して正確とはいえません。
口臭が気になるなら、口臭の原因に当てはまる要素が自分にないか確認し、それに合った予防、対策を行う必要があります。
口臭の原因は大きく分けて3つ
一口に口臭といっても原因はさまざまですが、大きく分けると以下の3つになります。
- 誰にでもある「生理的口臭」
- 時間が解決する「飲食物・嗜好品による口臭」
- 対策・治療が必要な「病的口臭」
それぞれについて詳しい原因と予防方法、改善するための対策を見ていきましょう。
誰にでもある「生理的口臭」の原因・予防法
生理的口臭は、生活をする中で誰にでも起こりうる口臭です。
生理的口臭が起こる主な原因は「唾液の不足」です。
「唾液不足」が生理的口臭の原因になる理由
唾液には、口臭の原因となる口内の細菌を包み込んで胃に流し込み、細菌の繁殖を防ぐ役割があります。
そのため、唾液の分泌量が減ると、細菌が繁殖して悪臭のするガスを発するようになります。
例えば、次のようなタイミングだと唾液不足による生理的口臭が発生しやすいです。
- 朝起きた直後
- お腹が空いているとき
- 緊張状態のとき
- 疲れているとき
なお、加齢によっても唾液の分泌量が減るのに伴い、口臭は出やすくなります。
女性の場合、生理中や妊娠中、更年期の間はホルモンの影響で生理的口臭が起こりやすくなります。
生理的口臭の予防は難しい?
原因からわかる通り、生理的口臭が発生しやすいのは生活の中の当たり前のようなタイミングばかりです。
朝起きた直後は、基本的にお腹も空いているので、もっとも生理的口臭がしやすいタイミングであることがわかります。
実際に、起きがけの自分の息が臭いと感じたことがある人は多いでしょう。
生理的口臭を出さないように予防したいものですが、原因をつぶすために
- 常にお腹がいっぱいの状態にする
- 緊張しないようにする
- 疲れないようにする
というのは現実的ではありません。
空腹のストレス、緊張・疲れの原因になるストレスを解消すれば、と考えても、満腹の状況が続くと体調に異変が起こることは目に見えていますし、緊張・疲れにつながるストレスは大体が簡単に解消できるものではありません。
「お口の悩みで困っていること」のアンケートでは
“寝ているときに口が渇く。(74歳・女性)”
わかもと製薬アンケートより(2021年10月21日 ~ 2021年11月3日実施)
という回答がありました。
歯磨きは唾液分泌を促しますが、前日の夜に磨いても、寝ている間にどうしても乾燥してドライマウスになりがちです。
そのため、寝る前の歯磨きは、ほとんど翌朝の口臭対策になりません。
睡眠中の口呼吸を「鼻呼吸」に変えるのは有効
ただ、起きがけの口臭の予防として、寝ている間の口呼吸を鼻呼吸に変えるようにするのは効果が期待できます。
もし起きた時、枕についているよだれから悪臭がするなら、口呼吸で寝ている可能性があります。
口呼吸だと、鼻呼吸よりも口内が乾燥するため、睡眠中に細菌が発生しやすくなります。
その細菌は扁桃腺から分泌される免疫物質が機能し、滅してくれるのですが、その際に膿栓や膿汁といった強烈なニオイを放つ物質ができます。
よだれは唾液のため、本来は無臭ですが、膿栓や膿汁が混ざることによって悪臭を放つわけです。
口呼吸を防ぐには、医療用テープなどで強制的に口を閉じ、睡眠中に鼻呼吸になるように矯正するのがおすすめです。
鼻炎が原因で口呼吸になっている可能性もあるので、その場合は耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。
「唾液の分泌を促す」生理的口臭の対策5選
「お口の悩みで困っていること」のアンケートで
“口の中が乾きやすいので、水分補給が欠かせない。(74歳・女性)”
わかもと製薬アンケートより(2021年10月21日 ~ 2021年11月3日実施)
このような回答があるように、口の中が乾くというお悩みをお持ちの方は多いでしょう。
口内の乾燥につながる根本的な原因を予防することは難しいです。
しかし、唾液の分泌を促し、口内の乾燥を改善する対策はあります。
特におすすめする対策は以下の5つです。
- きちんと食事をとる
- 噛み応えのあるものを食べる
- 緊張したら水を飲む
- 唾液の分泌を促す舌の運動をする
- お酒を控える
それぞれ詳しくみていきましょう。
朝ごはんを抜かない!きちんと食事をとる
空腹による口臭を抑えるには、食事を摂ることが一番の対策です。
朝食を抜く人がいますが、朝がもっとも生理的口臭が強いタイミングです。
朝食を摂ると、体が目覚めやすくなるという効果もあるので、きちんと食べましょう。
ちなみに、朝の歯磨きは朝食前の方がよいといわれています。
起きがけがもっとも口の中の細菌が多いので、まずはそれをすっきりさせた方が良いですし、朝食後に歯磨きをすると、朝食でせっかく増えた唾液をうがいで排出してしまうからです。
日本では朝食後に歯磨きをする人が多いですが、海外では朝食前に歯磨きをする国が多いそうです。
また、歯磨きのし過ぎは唾液不足を招き、かえって口臭の原因になります。
歯磨きは食事前後にとどめて、代わりにシュガーレスのガムを噛むなどしましょう。
「噛みごたえのあるもの」を食べる
食事の際は噛みごたえのあるものを食べるようにすると、唾液がより分泌されます。
よく噛むと満腹感も得られやすいので、過食を防ぐこともできます。
白米を噛みごたえのある五穀米や玄米に変えると、咀嚼(そしゃく)回数が増えるのでおすすめです。
緊張したらコーヒーより「水」を飲む
発言を必要とされるミーティングなどでは緊張で口内が渇きがちです。
口の中が乾くと、喋りにくさと口臭が気になって、より発言しにくくなってしまうという人もいるでしょう。
そのような場面では水を飲みましょう。
口内が潤い、ニオイを防げるだけではなく、気持ちも落ち着くはずです。
なお、コーヒーを飲むと落ち着くからといって、重要なプレゼンの前などに飲む人もいると思います。
コーヒーは利尿作用があることからもわかるように、口の中をかえって乾燥させてしまうので気を付けましょう。
唾液の分泌を促す「唾液腺マッサージ」をする
緊張しているけれど、口の中を潤す水が手元にないというときは、唾液の分泌を促す唾液腺マッサージをやってみましょう。
「唾液腺マッサージ」では、耳下腺をほぐします。
耳下腺はいくつかある唾液腺の中で1番大きいもので、下顎のエラが張っている部分のすぐ後ろに位置します。
- 親指を耳の後ろに置き、残り4本の指を軽くそろえて、手のひらは頬に。
- 後ろから前へ8回まわします。
唾液の量が増えて、口内が潤います。
舌もスムーズに動くようになって、話しやすくなる効果が期待できます。
ついでに発音がよくなる舌の運動もしましょう。
まず、舌をベーと出します。
出した舌を右にベー、左にベーします。
唇をゆっくりなめるようにして、右回りしたら、左回り。
上顎に舌をつけて音を出すように3回はじきます。
会議などで発言するときに、緊張のあまり舌がスムーズに動かず、発音がしっかりできないと、焦ってさらに緊張して上手く話せなくなりますよね。
この舌の運動をしておけば、緊張の予防にもなりますよ。
人前でなくても、焦りを感じていると口の中は乾くものです。
すると、焦りが余計に増していくのを感じませんか。
そんなときはこの運動をすると、口の中が潤うだけではなく、気持ちも落ち着くはずです。
お酒は口を乾燥させる!だから控える
寝る前に1日の疲れを取ろうと寝酒を習慣にしている人もいるでしょう。
疲れていると余計に飲みたくなるかもしれません。
ですが、お酒にも利尿作用があるので、飲むとかえって水分が体から奪われてしまいます。
寝ている間はただでさえ口の中が乾燥しがちなのに、飲酒によってさらに乾いてしまいます。
起きがけの口臭を抑えたい方は、寝酒は控えることをおすすめします。
「生きた乳酸菌」で、簡単生理的口臭対策!
生理的口臭は、唾液を増やす対策を行うことで抑えられます。
それとあわせてぜひ実施していただきたいのが、「生きた乳酸菌」を摂取することです。
腸内環境を整えるのに「生きた乳酸菌」が有効ということは多くの人に知られています。
この生きた乳酸菌が、実は善玉菌として口内環境を整えるのにも有効だということがわかっているのです。
口臭の主な原因は、悪玉菌である細菌によるものです。
善玉菌である乳酸菌を生きたまま口内に届けることで、善玉菌の割合が増えて、口内環境が整い、口臭が改善されるのです。
生活していて唾液の分泌が減る場面をすべて避けることはなかなか難しいです。
それならば、口内の悪玉菌の割合を日頃から減らしておきましょう。
生きた乳酸菌(WB21など)は善玉菌として口内に留まりやすく、悪玉菌の数が少ない歯磨き後に摂取するのがおすすめです。
唾液を増やす対策をしつつ生きた乳酸菌を補給して、気になる生理的口臭を改善しましょう!
病的口臭による口臭の原因・対策
生理的口臭や飲食物・嗜好品による口臭は、時間が経てば消えたり、ちょっとした対策で改善するものがほとんどです。
しかし、病的口臭は大まかにいうと病気に起因するもののため、場合によっては治療が必要になります。
病的口臭の原因の9割以上は口腔内の病気やトラブルによるものです。
しかし、それ以外の体のどこかにある病変の症状のひとつとして口臭が起きているケースもあります。
以下がその例です。
- 耳鼻咽喉系疾患(慢性鼻炎・扁桃腺・咽喉頭がん など)
- 呼吸器系疾患(気管支炎・肺膿腫 など)
- 消化器系疾患(胃炎・胃下垂・胃がん など)
- 代謝系疾患(糖尿病・肝硬変 など)
これらが口臭の原因の場合は、病気を治すことが口臭の根本的な解決につながります。
逆に言うと、口臭をきっかけに病気が見つかる可能性があるということです。
病的口臭の原因となりうる主な口腔の病気・トラブル
さて、病的口臭の原因の9割以上となる「口腔内の病気やトラブル」の主なものは以下の通りです。
・悪化した虫歯
歯に付着した細菌が生み出す「酸」が歯の表面を溶かし、窪みができるほどになると、そこに詰まった食べカスが発酵して口臭の原因になる。
放置すると歯の神経が死んで腐り、悪臭を放つ
・歯周病(歯槽膿漏)
歯と歯ぐきの間にできる歯周ポケットが深くなると、そこに歯垢が溜まって歯周病菌とも呼ばれる細菌が繁殖。
その細菌が悪臭の原因となる揮発性硫黄化合物(硫化水素やメチルメルカプタン)を産生する
朝起きた時に口の中がねばつく人、歯磨きをしても時間を置くと口臭が気になる人は歯周病の可能性あり
・舌苔
舌苔(ぜったい)とは、凹凸になった舌の表面に細菌が溜まってできた苔状のものを指す。
その細菌が歯周病と同様、揮発性硫黄化合物を発生させる
なお、舌苔は口臭の原因の6割を占めるといわれています。
舌苔を完全になくすことはできません。
舌苔が付着していても、厚く溜まって真っ白になっていたり、黄色くなっていたりしなければ、それほど気にする必要はありません。
口臭が治らない場合は病的口臭の可能性があり!歯科医に相談を
生理的口臭や飲食物・嗜好品による口臭以外で、対策をしても治らない場合は、病的口臭の可能性があります。
その場合は早めの治療が大切なので、歯科医にまずは相談をしましょう。
また、精神的なことに起因する「心理的口臭」というものがあります。
これは、実際には口臭がないにも関わらず、過去に口臭を指摘されたことなどがトラウマとなり、ネガティブなことが起こると口臭のせいだと思い込んでしまうというものです。
そのような精神状態に陥ると、緊張のため口内が唾液不足になり、口臭を発生させてしまう可能性があります。
このようなことを防ぐには、信頼のおける事実をもって口臭がないことを自覚する必要があります。
そのためには「口臭専門外来」がおすすめです。
口臭の測定によって、自分には口臭がないことがわかれば安心できますし、口臭があることがわかっても、原因に合った口臭治療ができます。
口臭は人に相談しにくいセンシティブな問題です。
しかし、原因によってはニオイに留まらない健康リスクを負う可能性があります。
口臭は何かしらのトラブルのサインだととらえ、気になる方は歯科医院もしくは口臭外来を設けている病院で相談しましょう。
口腔に原因がある病的口臭の予防・対策4選
病的口臭は治療を伴う場合が多いので、専門家に相談するのが何よりの対策といえるでしょう。
とはいえ、口腔内に原因がある病的口臭の場合は、悪臭が発生するほどの段階にならないよう、ご自身で予防・対策をすることは可能です。
虫歯、歯周病、舌苔を予防するための方法は以下の4つです。
- 歯垢を取り除ける「正しい歯磨き」をする
- デンタルフロス・歯間ブラシを使う
- 朝に舌磨きをする
- 「生きた乳酸菌」を取り入れる
それぞれ詳細を見ていきましょう。
歯垢を取り除ける「正しい歯磨き」をする
歯垢(プラーク)は生きた細菌のかたまりで、虫歯や歯周病の原因になります。
それを正しい歯磨きで取り除くことは誰にでもできる有効な予防法です。
「お口の悩みで気を遣うこと」についてのアンケートで
“虫歯予防と口臭予防のために、食後の歯磨きを欠かさない。(60歳・男性)”
わかもと製薬アンケートより(2021年10月21日 ~ 2021年11月3日実施)
という回答があるように、歯磨きを口臭予防のためにも取り入れる方は多いでしょう。
正しい歯磨きは、自分に合った歯ブラシを選ぶことからはじまります。
ポイントは以下の3点です。
- ヘッドは前歯2本分の大きさ
- 毛の硬さは普通を。歯ぐきが傷んでいるなら柔らかめで
- グリップは鉛筆のように持ちやすいものを
しっかり磨こうとするとどうしても力が入ってしまいますが、鉛筆のようにして持つと余計な力が入らないので、歯や歯ぐきを傷つけるのを防げます。
歯垢は歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目に特に溜まりやすいので、重点的に磨く必要があります。
磨き方は以下が参考になります。
https://www.wakamoto-pharm.co.jp/mouth/brushing/
なお、歯列矯正中は器具が邪魔をして歯が磨きにくくなるため、歯垢がより溜まりやすくなります。
そのため、1本ずつ丁寧に磨くことを心がけ、外出先でも食事後は歯を磨くようにしましょう。
デンタルフロス・歯間ブラシを使う
歯と歯の間の歯垢は歯ブラシだけではきれいに掻き出せないので、デンタルフロスや歯間ブラシも使うことをおすすめします。
デンタルフロスは細い繊維の束です。
それを歯間に入れてのこぎりのように動かすことで、歯垢を掻き出します。
歯間ブラシは歯と歯の隙間が広い場合に使いましょう。
「お口の悩みで困っていること」のアンケートで
“歯間ブラシやデンタルフロスが苦手です。(65歳・女性)”
わかもと製薬アンケートより(2021年10月21日 ~ 2021年11月3日実施)
このように答えた方がいるように、デンタルフロスや歯間ブラシの扱いに困っている方は多いでしょう。
詳しい使い方は以下が参考になります。
https://www.wakamoto-pharm.co.jp/mouth/brushing/
朝に舌磨きをする
歯磨きしていても、舌磨きまでしているという方はまだ少ないのではないでしょうか。
舌苔が口臭の原因の6割を占めるといわれているため、その原因を取り除くのは予防でもあり有効な口臭ケアにもなります。
普段使っている歯ブラシでは舌を傷つける可能性があるため、舌ブラシでケアを行いましょう。
舌磨きは正しい方法で行い、やりすぎないことが大切です。
1日1回、朝の歯磨きの時だけ優しく行うようにしましょう。
1度で取り切るのではなく、数回に分けるのもポイントです。
奥から手前に向かってブラシを動かし、磨き終わったら口をゆすぎます。
普段使っている歯ブラシでは舌を傷つける可能性があるため、舌ブラシでケアを行いましょう。
この際、手前から奥に動かしたり、往復させたりすると細菌を気管に送り込んでしまう可能性があるので、気をつけましょう。
「生きた乳酸菌」を取り入れる
病的口臭の原因となる虫歯、歯周病、舌苔。
これらに共通する根本的な原因は細菌(悪玉菌)の増殖です。
細菌の増殖を抑えるものといえば、生理的口臭と同様「生きた乳酸菌(善玉菌)」です。
- 歯を磨いても口臭が消えない
- 歯磨きをした後、しばらくすると口臭がする
- 朝起きたときに口がネバつく
- 歯ぐきが腫れて口臭が強い
- 舌磨きをしても舌苔がつきやすい
このような症状の根本となる原因は細菌です。
そのため、口内に生きた乳酸菌を補給し増やすことで、細菌の増殖を抑えることができれば、改善される可能性があります。
毎日の歯磨きや舌磨きで細菌を除去するのと並行して、「WB21」のような生きた乳酸菌を補給するようにすれば、細菌の割合を効率的に減らすことができます。
これが歯周病をはじめとした口腔の病気や口臭の予防・対策につながるのです。
飲食物・嗜好品による口臭の原因・予防法
食べ物や飲み物、嗜好品による口のニオイは一時的なもので、時間が経つとそのほとんどは消えます。
ですが、自分でも気づくほどの強いニオイなので、周りの人も気になるでしょう。
口臭のもとになるのは主に以下のものです。
- ニンニク・ニラ・ネギ類
- コーヒー
- お酒
- たばこ
人に会う予定がある場合などは、なんとかしたいですよね。
飲食物・嗜好品による口臭の予防法
飲食物・嗜好品による口臭予防は、生理的口臭と違って、ニオイの強いものを「飲まない・食べない、吸わない」を徹底すれば原因を断つことは可能です。
とはいえ、人によっては日常的に欠かせないものもあるでしょう。
ニオイを予防するためには、口にする前に次のような方法を行うのがおすすめです。
- ニンニク・ニラ・ネギ類には牛乳
- 空腹時のコーヒーを避ける
- お酒を飲む前に水を飲む
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ニンニク・ニラ・ネギ類には「牛乳」
ニンニク・ニラ・ネギ類を食べると口が臭う原因は、アリシンという成分です。
これが体内で分解されると悪臭のもとになり、血液に乗って全身へ、やがて汗や息と共に体外へ出され悪臭として認識されます。
このニオイは、食べる前に牛乳を飲むとタンパク質がアリシンを包むため、多少は抑えられるとされています。
食べた後にも飲むとよいでしょう。
カテキンを多く含む緑茶や青汁も消臭効果が期待できます。
空腹時のコーヒーは我慢!
コーヒーの口臭原因となる成分はクロロゲン酸というものです。
ポリフェノールの一種なのですが、空腹時に体内に入ると、口臭を発生させる胃酸の分泌を促してしまいます。
そのため、口臭予防のためには、空腹時にコーヒーを飲むのは避けましょう。
また、前述の通りコーヒーには口内を乾燥させる作用もあるので、空腹時に飲むと余計に口臭がきつくなる可能性があります。
お酒を飲む前に水を1杯!
お酒は、生理的口臭でも説明した通り、唾液の分泌を抑制します。
また、アルコールは肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解されますが、これが呼気を通して口から排出されます。
酒臭い息は、このアセトアルデヒドが原因です。
アセトアルデヒドを分解・代謝するためには水が有効です。
飲む前に1杯、さらに飲酒中も飲むようにするとよいでしょう。
なお、ニンニクなどの刺激物の食べすぎや暴飲暴食は消化不良の原因になります。
消化不良を起こすと、胃や腸に食べ物が停滞し、異常発酵します。
すると、口から腐敗臭がすることがあるのです。
そのため、食べすぎ飲みすぎを防ぐことも、口臭予防になります。
たばこによる口臭は事前に防ぎようがない
嗜好品による口臭といえば「たばこ」ですが、たばこによる口臭を抑えるために事前に行える対策は今のところありません。
たばこは百害あって一利なしです。
タールは肺や口内に付着して悪臭の原因になるだけではなく、がんを引き起こす因子にもなります。
息から吐き出されるニオイが周りの人の体調に悪影響を与えるケースがあることもわかっているので、エチケットというだけでなく、周りの人の健康を守るためにも禁煙するのがおすすめです。
早く消したい!飲食物・嗜好品による口臭対策5選
飲食物や嗜好品による口臭は時間が経てば消えますが、少しでも早く消したいというときもあるでしょう。
そんなときの対策は以下の5つです。
- すぐになんとかしたいときはサプリメント
- ニンニク・ニラ・ネギ類のニオイは汗をかいて解消
- コーヒーを飲んだ後に水を口に含む
- 飲酒後は水で口をゆすいで飲む
- 喫煙後はうがい、マウスウォッシュ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
息が臭い!すぐになんとかしたいならサプリメント
ニンニクを食べた後や飲酒・喫煙後に人と会う予定がある場合は、サプリメントを利用しましょう。
飲むと気になるニオイを抑え、ミントやレモンなどのさわやかな息に変えることができます。
ただし、消したいニオイを一時期に強い香りで覆い隠す「マスキング効果」を利用するタイプなので、時間が経つと再び息が臭くなる可能性があります。
ニンニク・ニラ・ネギ類のニオイは汗をかいて解消!
ニンニクなどのニオイは新陳代謝によって自然に消えていきます。
ですが、少しでも早く消したいなら、積極的に汗をかきましょう。
運動したり、ぬるま湯にゆっくり浸かったり、サウナに入ったりして代謝を促すと、翌日までニオイを持ち越さずに済むかもしれません。
コーヒーを飲んだ後は水を口に含む
コーヒーはコーヒー豆の粒子が舌に付着しやすく、これが口臭の原因になりやすいです。
そのため、コーヒーを飲んだ後に舌を掃除するとよいのですが、外出先では難しいことも多いでしょう。
その場合は、水を口に含み、舌を上あごにこすりつけるようにすると、舌に付いた粒子を落とすことができます。
飲酒後は水で口をゆすいで「飲む」
お酒を飲んだ後は酒臭さを消すために、うがいをするようにしているという人もいるでしょう。
ですが、お酒のニオイを残したくないなら、うがいをした水を吐き出してはいけません。
吐き出すと口の中が乾燥して、よけいニオイがきつくなる可能性があるからです。
そのため、食べかすやアルコールを落とすように口をゆすいだら、それを飲み込みます。
かなり抵抗があると思いますが、お酒を飲んだ後はただでさえ口の中が乾燥しがちです。
よくお酒を飲む人は唾液を捨てることなく、飲み込むことに慣れましょう。
喫煙後はうがい、マウスウォッシュ
喫煙後はコーヒーと同様、水を含んで上あごにこすりつける方法、さらにマウスウォッシュで口をゆすぐことで、ニオイは多少弱まるでしょう。
ただし、アルコールを含むマウスウォッシュは口内が乾燥する原因になったり、口内環境を整えてくれる菌まで除菌してしまう可能性があるため、使い過ぎには注意が必要です。
なお、ニオイのもととなるタールは、長年たばこを吸うと歯が黄ばむことからもわかるように、落ちにくいものです。
歯だけではなく、歯ぐきや舌も正しいケアをしないと、口内環境が悪くなり、常に口臭がするようになってしまうことを覚えておきましょう。
まとめ
口臭は多くの人が持つ悩みですが、その原因のほとんどは、予防や対策ができるものです。
口臭が気になるならその原因を突き止めて、予防や対策を打ちましょう。
生理的口臭・病的口臭に共通するケアとして「生きた乳酸菌」の摂取を習慣にするのはおすすめです。
口臭があるのか不安、自己対策ではどうにもならないほど口臭が悪化してしまったなど、口臭が原因で日常生活になにかしら支障が出ている場合は、迷わず歯科医師をはじめとした専門家に相談しましょう。