【おりものに白い塊】ねばねば・かゆくない・妊娠・病気のケースを解説!

おりものに白い塊が混じっていると「もしかして病気なのでは?」とつい心配になってしまいます。

おりものが白くなるのにはさまざまな理由があり、ホルモンバランスのように生理的な原因から起こることもあります。

白いおりものが出たからといって必ずしも病気とはいえないため、おりものの状態をよく観察することが大切です。

今回は、白いおりものが出る原因について詳しく解説します。

 

正常なおりものの色とニオイは?

おりものは女性の体を守ってくれる大切なものですが、そもそも「おりものは何色が普通?」と疑問に思う人もいるでしょう。

普段の色やニオイを知らなければ、異常が起きても気づけないものです。

そこでまずは、正常なおりものの色とニオイについて見てみましょう。

 

正常なおりものの色は透明・乳白色

正常なおりものは、透明・乳白色をしています。

下着についたおりものが黄色く見えることもありますが、これは乾燥によるものです。

乾いた状態だと色が違って見えることもあるため、おりものの色を確認する際には、トイレットペーパーについた乾燥していないものを観察するようにしましょう。

 

おりもの自体の色が濃い黄色になっている時は、雑菌が増殖している可能性があります。

ピンク色・茶色・茶褐色・薄い茶色のおりものは、血液が混じっていると考えられます。

生理前後であればおりものに経血が混じることがありますが、それ以外のタイミングでピンク色や茶色になっている場合は、不正出血の可能性もあるため注意が必要です。

おりものは自分の体の健康状態を知るバロメーターでもあります。

こまめに観察して、色の変化を見逃さないようにしましょう。

\おりものの色が気になる人はこちらの記事へ/

 

正常なおりもののニオイは少しすっぱいニオイ

おりものは酸性のため、正常な状態だと少しすっぱいニオイがすることがあります。

生理が近づくとニオイが強くなったと感じることがありますが、他人に気づかれるほど強く臭うわけではありません。

下着やパンティライナーをこまめに交換し清潔に保っていれば、ニオイに神経質になる必要はないでしょう。

※おりものの状態には個人差があります。紹介した内容はあくまでも目安として参考にしてください。

\おりもののニオイが気になる人はこちらの記事へ/

 

おりものは生理周期や年代によって変化する

正常なおりものは透明・乳白色ですが、おりものの状態は、生理周期や年代によっても変わってきます。

ここでは、おりものの変化について解説します。

 

生理周期によるおりものの変化

おりものは女性ホルモンの影響によって、量・状態が変化します。

おりものの量を左右しているのは、女性ホルモンのひとつである卵胞ホルモン(エストロゲン)です。

女性らしい体作りを助ける役割を担っている卵胞ホルモンは、一般的に排卵期を迎えると分泌が盛んになり、それに伴いおりものの量も増えていきます。

 

また、排卵期はおりものの状態にも変化が現れ、次第に糸を引くねばねばしたおりものになります。

排卵が終わり、もうひとつの女性ホルモンである黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されるようになると、おりものの量は少なくなっていきます。

「白いおりものはいつ出るの?」の回答としては、黄体ホルモンが分泌される黄体期から生理前のタイミングです。

排卵後、おりものは粘着性のある白いものへと次第に変化していきます。

白いおりものが出たり下着についたものが黄色く見えたりすると、心配になってしまいますが、生理が終わる頃には量も減り、さらさらした状態に戻っていくのが一般的です。

 

年代別によるおりものの変化

おりものは生理周期だけでなく、年代によっても変化します。

【10代】

初潮を迎えたばかりの思春期は、卵胞ホルモンの分泌はまだ安定していないため、おりものの量も不安定です。

多いと感じる時もあれば少ないと思う時もあります。

 

【20~30代】

おりものの量は20代になるにつれて次第に安定していき、30代を迎える頃にはおりものの量はピークを迎えます。

そのため、20代後半〜30代前半がおりものに悩む人がもっとも増える時期です。

ピークを過ぎると、卵胞ホルモンの分泌は徐々に減少していき、おりものの量もそれに従って減っていきます。

 

【40代~更年期以降】

40代以降になると、女性ホルモンが大幅に減少するため、おりものの状態変化に悩むことは少なくなっていきます。

ホルモンバランスが大きく変わることにより、ほてり・発汗・情緒不安定といった更年期障害に見舞われることがあります。

 

病気?妊娠?白いおりものが出る原因

いつもと違う白っぽいおりものが出ると、つい病気を疑ってしまいますが、そうではない場合もあります。

ここではかゆみを伴わない白いおりものが出る原因について解説します。

※体調には個人差があります。おりものが白くなった・量が急に増えた・おりもの以外の体調変化や自覚症状がある、といった場合は自己判断せず、婦人科・産婦人科を受診しましょう。

 

【黄体期~生理前】粘り気のある白いおりもの+かゆくない

白いおりものでも生理周期による一時的なものであれば、さほど心配する必要はありません。

おりものの色が白っぽくなっていくのは、排卵期が過ぎた後に訪れる黄体期~生理前の期間です。

黄体期に入ると、粘り気がありベタベタしたおりものが出やすく、白い塊が下着につくこともあります。

不快に感じる時期ではありますが、かゆみ・炎症といった症状が見られないのであれば、生理周期によるおりものの一般的な変化と考えられます。

 

【妊娠初期】トロッとした白い塊状のおりもの+かゆくない

生理前のねばねばしたおりものとは異なり、スライムのようなゼリー状のおりものが出ることもあります。

いつもと違うだけに「このおりものの白いトロトロは何?」と心配になってしまうかもしれませんが、この場合、可能性として考えられるのは妊娠の初期症状です。

妊娠すると生理の時と同様に、女性ホルモンの分泌が盛んになり、おりものの量が増えたり、白いおりものが出たりする場合があります。

 

おりものの状態については個人差があり、全ての人が白くなるわけではありません

さらさらの状態の人もいれば、トロッとした白い塊状やクリーム状になる人もいます。

また、着床出血によっておりものがピンク色っぽかったり、茶色っぽかったりする場合もあります。

かゆみなどの症状があれば病気の可能性がありますが、そうでなければ妊娠初期特有の症状が現れていないか確認してみましょう。

 

妊娠の初期症状には、以下のものがあります。

  • おなかの張り
  • 下腹部痛
  • 腰痛
  • 頭痛
  • 頻尿
  • 便秘
  • 体のだるさ
  • 眠気
  • 情緒不安定
  • 基礎体温の上昇
  • 生理の遅れ

おりものの変化とともに、妊娠初期特有の体調変化が認められるようであれば、妊娠検査薬で検査するか、産婦人科を受診して確認するようにしましょう。

 

【要注意】白いおりものが出る病気

白いおりものは、生理周期の影響や妊娠の初期症状として起きることがありますが、生理が近いわけでもなく、妊娠の可能性もないのであれば、何らかの病気が原因かもしれません。

同じ白いおりものでも、病気によって状態は異なります。

ここでは、白いおりものが出る病気についていくつか紹介します。

※ここで挙げた病気が全てではありません。他にも白いおりものにつながる病気はありますので、いつもと違うと感じたら、自己判断せずに病院で相談しましょう。

 

白い塊がポロポロ+強いかゆみ「膣カンジダ症」かも

おりものにポロポロの白い塊が混じり、強いかゆみがあるなら「膣カンジダ症」の可能性があります。

膣カンジダ症とは、膣でカンジダ菌が増殖することによって起こる感染症で、おりものがカッテージチーズや酒粕によく似たポロポロとした状態のものになります。

粥状やヨーグルト状になることもあります。

また、おりもの以外にも膣内から外陰部にかけて強いかゆみ・灼熱感・ズキズキする痛みといった症状が現われます。

カンジダ菌は、一部の女性の膣内に常在していることもある細菌ですが、さまざまなきっかけから膣内で異常増殖し、膣カンジダ症を発症します。

 

カンジダ菌を増殖させる主な原因は以下の通りです。

  • 疲労、睡眠不足などからくるストレス
  • 抗菌剤の使用
  • 通気性の悪い下着
  • 膣内の不適切な自己洗浄
  • 糖尿病
  • 妊娠
  • 性行為によるカンジダ菌感染

膣カンジダ症を初めて発症した時は、まず婦人科・産婦人科を受診しましょう。

再発した場合は、市販されている第1類医薬品の塗り薬や膣錠などで対処することもできます。

膣カンジダ症は性行為によってパートナーが感染してしまうことがあります。

治療が終わるまでは性行為は控えた方がいいでしょう。

 

白・灰色・濃い黄色+臭い「細菌性膣症」かも

白色、灰色または濃い黄色のおりものが大量に分泌され、魚の腐ったようなニオイがするようなら「細菌性膣症」の可能性があります。

細菌性膣症とは、膣内の常在菌のバランスが崩れることによって発症する病気です。

 

細菌性膣症の主な原因は以下の通りです。

  • 膣内の不適切な自己洗浄
  • 通気性の悪い下着
  • 疲労、睡眠不足などからくるストレス
  • タンポンの誤った使用
  • 性行為

膣内で異常増殖した細菌が子宮内にまで及ぶこともあり、それが子宮内膜炎・卵管炎・骨盤腹膜炎などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります

白いおりものだけでなく、ニオイ・かゆみがある場合は、早めに病院を受診して医師に相談するようにしましょう。

 

白・黄・黄緑色で膿の様なおりもの+下腹部痛「子宮内膜炎」かも

細菌性膣症にかかった際に、合併症として発症する可能性があるのが「子宮内膜炎」です。

子宮内膜炎は、おりものの色が白・黄・黄緑色に変化し、膿の様なものが混じることがあります。

 

また下腹部痛や発熱を伴うのも特徴です。

子宮内膜炎は子宮に細菌が侵入することで発生します。

その原因としては、性行為による感染症・タンポンの長時間装着などが考えられます。

特に出産直後は、普段であれば細菌の侵入を防いでくれる子宮頸管が開いたままの状態になっているため、子宮内に細菌が入りやすくなっています。

また分娩後は体力も抵抗力も落ちているうえに子宮内もまだ十分に回復していないため、発症する危険性が高いので注意が必要です。

 

膣内環境を整えてデリケートゾーンの健康を保つ

デリケートゾーンのトラブルは、膣内環境の乱れによって引き起こされる場合があります。

そのため、女性にとって膣内環境を整えることは大切だといえます。

とはいえ「どうすれば膣内環境を整えられるの?」という人も多いでしょう。

ここでは、膣内環境が乱れる原因と、膣内環境を整えるおすすめの方法について解説します。

 

膣内環境が乱れると膣トラブルにつながる

健康な膣内にはデーデルライン桿菌(かんきん)と呼ばれる、乳酸菌がいます。

デーデルライン桿菌の働きのおかげで、膣内は酸性に保たれており、これにより膣内での雑菌繁殖が防がれています。

しかし何らかの原因で、デーデルライン桿菌が減ってしまうと、膣内環境が乱れ、膣トラブルにつながりやすくなります。

 

悪玉菌が増えると雑菌が繁殖しやすくなる

デーデルライン桿菌が減る主な原因は以下の通りです。

  • ストレス
  • 膣内の自己洗浄
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 抗菌薬の服用

デーデルライン桿菌が減ると膣内の酸性度が弱まり、膣内で雑菌が繁殖しやすくなります。

膣内で雑菌が繁殖することで、さまざまな膣トラブルにつながる可能性が高くなります。

ストレスやホルモンバランスの乱れは、生活環境・生理周期・年齢の変化などにより誰にでも起こるため、原因を100%取り除くことは難しいかもしれません。

そこで、デーデルライン桿菌を減らさないようにするだけではなく、善玉菌自体を増やすことで膣内環境の健康を維持するのがおすすめです。

 

膣内環境を整えるには乳酸菌UREXユーレックスがおすすめ

善玉菌を増やして膣内環境を整える方法のひとつに、乳酸菌の摂取があります。

ひとくちに乳酸菌といってもたくさん種類がありますが、膣内環境を整えるためにおすすめなのは、乳酸菌UREX(※1)です。

UREXは、GR-1・RC-14(※2)という二種類の乳酸菌が配合された注目成分で、膣内の環境を良好にし、膣内の調子を整えることに役立ちます。

▶乳酸菌UREXについて詳しく見る

※1「UREX」はクリスチャン・ハンセン社の登録商標です
※2 「GR-1」「RC-14」はクリスチャン・ハンセン社の商標です

 

まとめ

普段とは違う白いおりものが出ると、病気ではないかと心配になってしまうものですが、病気が原因となっている場合だけでなく、生理周期・妊娠といったホルモンバランスの変化が原因となっている場合もあります。

いつもとは違う気になるおりものが出たら、早めに婦人科・産婦人科を受診しましょう

おりものはデリケートな女性の体の見えない部分を知る大事な手がかりになります。

体のサインを見逃さないことで病気の早期発見につながりますし、重症化しないうちに対処できれば体の負担を減らすことができます。

自分の体と向き合って、デリケートゾーンの健康を保っていきましょう。