マスクの着用頻度が多くなり、自らの口臭が気になるという人も増えているのではないでしょうか。
口臭は他人から指摘してもらえる機会は少ないので、気づかないまま過ごしている可能性があります。
この記事では、自分の口臭のチェック方法や、口が臭い原因、対策について紹介します。
自分の口臭をセルフチェックする方法
他人の口臭を嗅いだとき、話し相手がかすかに顔をしかめたような気がしたとき、自分の口臭を確認したくなるでしょう。
そんなときのセルフチェック方法は以下の通りです。
- 息のにおい
- 舌の色、におい
- 歯間のにおい
それぞれの確認方法を見ていきましょう。
息のにおい
何も入っていないコップに息を吐き入れて、蓋をします。
深呼吸したら蓋を開けてすぐに、コップの中のにおいを嗅いでみましょう。
何かしらのにおいがしたら、口臭がある可能性があります。
歯間のにおい
デンタルフロスを歯と歯の間に通した後、においを嗅いでみましょう。
臭いと思う場合は、口臭がある可能性があります。
臭い原因は歯垢(プラーク)です。
歯垢は細菌の塊で、悪臭を放ちます。
歯垢は虫歯や歯周病といった病的口臭の原因になり、これらが進行するとさらに口臭が悪化します。
そうならないように、デンタルフロスや歯間ブラシも使って、歯垢を取り除くようにしましょう。
舌の色、におい
舌は通常、淡い赤色です。
舌苔(ぜったい)という白い苔のようなものがうっすらと付いていても、厚さがなければ問題ありません。
ですが、舌苔が厚く付着していて、もともとの舌の色がわからないほど白くなっている場合は、口が臭っている可能性があります。
色が白ではなく黄色くなっている場合も要注意です。
舌苔が厚い場合は、それをブラシや綿棒、コットンなどでやさしく拭い、においを嗅いでみましょう。
臭い場合は、口臭の原因になっている可能性があります。
口の中が乾燥していたり、体調が悪かったりすると、舌苔は厚くなっていきます。
舌苔は食べかすや口腔粘膜(皮膚)が剥がれ落ちてできた垢、細菌などが溜まってできます。
通常、唾液が舌苔の原因となるものを洗い流してくれるのですが、唾液の量が減ったり、ねばねばした唾液になったりすると、スムーズに流せなくなってしまいます。
すると、嫌気性菌とも呼ばれる細菌が食べかすや垢を分解し、硫化水素やメチルメルカプタンといった「揮発性硫黄化合物」を産生します。
この揮発性硫黄化合物が悪臭ガスといえるほど臭く、口臭のもとになるわけです。
また、食べかすや垢は餌にもなるため、細菌の増殖を招きます。
口臭の原因の87%は口の中にあり、その6割は舌苔によるものだといわれています。
舌の筋力が弱かったり、受け口だったりすると、上あごと舌が擦れることが少なく、舌に食べかすや垢が残りがちになるため、舌苔が厚くなることがあります。
そうでない場合、口臭予防として舌苔が舌に付かないようにする主な対策は以下の通りです。
- 唾液の量を増やすこと
- 暴飲暴食、辛いものの食べすぎを防ぐこと
- 舌磨きをすること
1日の中で唾液の量が増えるのは、食事の後です。
咀嚼することで、唾液は分泌されます。
やわらかいものや栄養ドリンクで食事を済ませていると口臭の原因になりやすいので、しっかり咀嚼できるものも食べましょう。
また、暴飲暴食や辛いものの食べすぎで胃炎を起こすと、舌苔が黄色くなり強い口臭を放ちます。
口臭ばかりでなく体調も崩すので、食べすぎ飲みすぎは避けましょう。
舌磨きは、朝食時の歯磨きと一緒に、1日1回だけが基本です。
やりすぎは舌を傷つける原因になります。
強い力で磨くのも舌を傷つけ、剥がれた粘膜が細菌の餌になり口臭を悪化させます。
口臭チェッカーを使うのも手
わかりやすく自分に口臭があるのか知りたいという方は、市販の口臭チェッカーを利用するのもおすすめです。
コンパクトで持ち運べるものも多く、気になったときに測定できます。
ただ、マウスウォッシュのにおいなども口臭と判定してしまうものがあるので、精度を確認すること、また、結果表示がわかりやすいものを選ぶとよいでしょう。
なぜ臭い?ケース別口臭の原因・理由と対策
口のニオイが自分でもわかるくらい臭いとき、どうして臭いのか気になりますよね。
ここではよくある口臭のケースの原因や理由、なんとかしたいときの口臭対策を紹介します。
朝、寝起きの口が臭い理由・対策
朝、寝起きの息が臭いのは誰にでもある生理的口臭です。
主な原因は、口の中の乾燥です。
睡眠中は口の中が乾燥しがちで、前日にお酒を飲んだ場合、口の中はより乾燥しています。
口の中が乾燥すると、前述の通り、口の中の細菌が繁殖しやすくなり、口臭が強くなります。
自分だけではなく、ご家族の起きがけの息が臭いと感じるのはこのためです。
朝の口臭を解消するには、歯や舌を磨いて細菌を取り除き、しっかり噛んで朝食を食べることです。
朝はコーヒーだけ、という人は口臭が強くなっている可能性があります。
コーヒーのカフェインはお酒と同じく口を乾燥させ、口臭の原因となる胃酸を分泌するからです。
口臭の強い朝こそ、しっかり朝食を取りましょう。
おすすめは、ご飯に、きんぴらごぼう、焼き魚といった、噛み応えのある昔ながらの和食です。
歯磨きやデンタルフロスをしても口が臭い原因
歯磨きやデンタルフロスを毎日、毎食後にしていても口が臭いという人がいるかもしれません。
その原因は、
- 正しい歯磨き、デンタルフロスの使い方ができていない
- 歯磨きのしすぎて口が乾燥している
- すでに虫歯や歯周病が進行している
といったことが考えられます。
せっかく歯磨きやデンタルフロスを使っていても、正しくできていないと口臭の原因となる歯垢が取り除けません。
以下のページを参考に、やり方を見直してみましょう。
https://www.wakamoto-pharm.co.jp/mouth/brushing/
また、口臭が気になって1日に何度も歯を磨くという人がいますが、歯磨き=うがいをすることになるので、うがいによって唾液を排出してしまいます。
すると、口の中が乾燥するので、かえって口臭がしてしまう可能性があります。
口臭がきつすぎる場合は、虫歯や歯周病が進行している可能性があります。
早めに歯科医院に相談しましょう。
歯磨きの後に「乳酸菌」を補充して根本から口臭対策
口臭の原因となる歯垢は細菌(悪玉菌)のかたまりです。
それなら、細菌を口の中からなくせばいいと考えるかもしれませんが、どんなにきちんと歯磨きをしても、細菌を完全に取り除くことはできません。
かといって隅々まで行きわたるマウスウォッシュを頻繁にすればいいかというと、口内を健康に保つ善玉菌まで殺菌してしまうのでNGです。
では、どうすればいいのか。善玉菌を増やせばいいのです。
WB21といった善玉菌の一種である乳酸菌を摂取して、口内に善玉菌を補給していくと、悪玉菌である細菌の割合を減らすことができます。
歯磨きの後に、乳酸菌を摂るようにすれば、口臭の原因となる歯垢や舌苔が増えるのをケアできます。
根本から口臭対策をするなら、口内の善玉菌である乳酸菌を取り入れましょう。
玉ねぎ・ねぎで口が臭くなる理由
玉ねぎやねぎ類を食べると、口の中が臭くなりますが、これはアリシンという成分のせいです。
アリシンには疲労回復効果や新陳代謝の促進、殺菌効果などが期待できますが、体内に入ると悪臭物質に変わります。
少しでもニオイを抑えたい場合は、ポリフェノールを含むりんごを皮付きで食べたり、緑茶を飲んだりすると効果が期待できます。
ただし、緑茶は利尿作用があるので、飲みすぎると口内が乾燥して口臭が悪化する場合があるので、気をつけましょう。
また、牛乳やヨーグルトも口内にニオイが付くのを防ぐ可能性があります。
腐った玉ねぎみたいな口臭がする原因
虫歯や歯周病の原因になる歯垢が生成される際に、歯周病菌といった細菌を発生させるのが硫化水素です。
硫化水素は腐った玉ねぎのようなニオイがするので、そのニオイがするなら、虫歯や歯周病がひどくなっている可能性があります。
早めに歯科医師の診断を受けましょう。
マスクをすると口が臭い?
新型コロナウイルスの影響で、マスクを付ける機会が増えました。
マスクを付けると息のニオイを嗅ぎやすくなるので、ご自身の口臭に気づいた人もいるかもしれません。
この口臭を他人が嗅ぐと臭いと思われるかもしれないと、マスクを外すときに緊張することで、口の中が乾いて口臭が強くなる可能性があります。
ですが、マスクの中で嗅いでいるにおいは至近距離で嗅いだときと同じようなものです。
よほどきつい口臭でなければ、30cmほどまで接近しないと、他人は口臭に気づきません。
変に緊張して口の中を乾燥させないように気をつけましょう。
また、マスクをすることにストレスを感じている場合、交感神経が働いて唾液の分泌が減少します。
装着感がなるべく不快ではないものや、おしゃれ感のあるカラーのものを選んでストレスを減らしましょう。
タバコを吸うと口が臭くなる理由
タバコを吸うと口が臭くなるのは下記の要因からです。
- タール・ニコチンが発するニオイ
- 喫煙に起因するドライマウスによる口臭
- 体の抵抗力低下に起因する歯周病
タバコ臭の元であるタール・ニコチンだけでなく、喫煙すると口内が乾燥したり、体の抵抗力が弱まって歯周病を起こしたりする可能性もあります。
そのため、常に口臭の悩みにさらされることになります。
マウスウォッシュやタブレットでタバコ臭を抑えたり、ドライマウスにならないように水分を補給したりすることで、口臭を抑えることは可能です。
しかし、タバコは脳卒中や心筋梗塞、がんなどあらゆる疾患の原因になる成分を含んでいます。
喫煙することで、口臭よりも深刻な悩みを抱える可能性があることを肝に銘じましょう。
キスするとき口が臭いと別れる原因にも…
人がもっとも他人と口を近づける場面といえばキスですよね。
普段は気づいていなかった相手の口臭に気づく、もしくは自分の口臭に気づかれる場面です。
においは生理的に好きか嫌いかのジャッジに関わる部分なので、彼氏や彼女の口臭が不快なものだと最悪別れの原因になる可能性があります。
それを回避するには、口臭の原因になるあらゆることを排除しなければなりません。
とりあえず、デートの前日にニンニクを食べるなどエチケットとしてもNGになることは避けましょう。
歯磨きをしないなんてもってのほかです。
デート中、緊張のあまり口の中が乾きっぱなしになると、口臭が増してしまうので、水を飲んだり、唾液の分泌をうながすマッサージをしたりしましょう。
マッサージは以下の3種がおすすめです。
- 耳下腺マッサージ
人さし指から小指まで4本をほおに当て、上の奥歯あたりから前へ、円を描くように10回グルグルとゆっくり回します。
- 顎下腺マッサージ
耳下から顎(あご)下にかけて顎の内側のやわらかい部分を、親指の先を使い、5か所ほどに分けて押していきます。
1箇所につき5回、突き上げるように押します。
- 舌下腺マッサージ
両手の親指をそろえて、顎の真下から舌をグーッと突き上げるようにします。
10回ほど押しましょう。
せっかくのキスのチャンスを逃さないように、スキを見つけて口をうるおすようにしましょう。
女性の悩み…生理時に口臭がする理由
唾液の分泌量はホルモンの分泌量とも関係が深く、ホルモンの分泌量が減ると、唾液も減ります。
そのため、生理前から生理中にかけては、エストロゲンという女性ホルモンのバランスによって、唾液の量が減ることもあります。
さらに生理中はイライラしがちで緊張状態になり、より口の中が乾きがちなので、普段よりも口臭がしやすくなります。
唾液の量を減らさないように、また、体調の悪さからこわばりがちな表情筋をほぐす意味でも、先ほどの唾液分泌を促すマッサージをしましょう。
喉の奥の違和感やよだれが臭いのは口臭の合図!
喉の奥になにか違和感がある、朝起きて、枕についたよだれが臭い…。
そういう場合、口臭がしている可能性があります。
原因を確認しておきましょう。
喉の奥の違和感の原因
喉の奥になんとなく違和感があるのは膿栓が原因かもしれません。
膿栓は臭い玉(においだま)とも呼ばれ、喉奥の扁桃(へんとう)という部分にできます。
ぶつぶつとした白い塊で、目視できます。
せきやくしゃみをした拍子に出てきた塊を潰してみたらドブのニオイのように臭かった、という経験がある人もいるのではないでしょうか。
扁桃は口や鼻から入ってきた細菌が気管や肺に行かないように防ぐ役割を担っています。
そのため、扁桃の表面には細菌をキャッチするための多数の小さい窪みがあります。
この窪みに細菌の死がいや食べかす、口内から剥がれ落ちた細胞が溜まってできるのが膿栓です。
膿栓は、硫化水素やスカトールという便のような悪臭のする成分を含むため臭いのです。
この膿栓ができると喉奥に違和感を覚えることがありますが、だいたいの場合、食べたり飲んだりしているうちに流れていきます。
また、膿栓をつぶさなければ臭うことはそうありませんが、その数が多いと口臭が発生することがあります。
膿栓は細菌を退治した証拠なので、あまりにも数が多かったり、できる頻度が早かったりする場合は、口の中が乾燥しがちだったり、体の抵抗力が落ちていたりする可能性があります。
口が乾燥しないように水分をこまめにとったり、うがい薬でうがいをして喉を清潔に保ったりといった対策をしましょう。
よだれが臭い原因
朝起きたとき、枕についたよだれが臭いという人は、口臭が強い可能性があります。
そもそもよだれが出てしまうのは、口呼吸をしている証拠です。
口呼吸をしていると口が乾燥しやすいので、唾液の分泌量が減り、細菌が増えやすくなります。
すると、舌苔や膿栓ができやすくなり、そこから発生したニオイが唾液と混ざって臭いよだれとなって出てくるわけです。
口呼吸を治して鼻呼吸にするには、口を閉じて眠るように医療用テープを貼る、食事をきちんと噛んで食べ、ガムも食べるようにし、口輪筋を鍛えるといった方法があります。
口輪筋を鍛えるマッサージ「あいうべ体操」もおすすめです。
口を大きくゆっくり動かすのがポイント。声は出さなくてもかまいません。
「あ~」と、口を大きく開けて1秒キープ
口を思いきり横へ広げて「い~」1秒キープ
「う~」と唇を前へ突き出し尖らせて1秒
舌を顎先目がけて伸ばして「ベ~」
この流れを10回行います。
10回を1セットとして、入浴時や就寝前などに1日3回行うのがおすすめです。
なお、口輪筋は「う~」のときに鍛えられます。
全部通して行うと、広顎筋や舌筋など、あらゆる口腔周囲筋を鍛えることができ、口呼吸の予防だけではなく、ほうれい線の改善や顔のむくみの解消なども期待できます。
マスクをすることが日常になって、ただでさえ十分に使われていない筋肉が衰えている可能性も。
美容も兼ねて、あいうべ体操を毎日の習慣にしましょう。
口呼吸による乾燥で細菌(悪玉菌)が増えるのをケアするために、乳酸菌(善玉菌)の摂取もあわせて習慣にしましょう。
口臭の原因が病気の可能性もある!
口臭対策をおこなってもなかなかニオイが改善されないという場合もあるのではないでしょうか。
その場合、何かしらの病気や体調不良が原因になっている可能性があります。
この章では、病気や体調不良によって口臭が発生しているケースを説明していきます。
風邪・発熱
風邪を引くと、気道がウイルスや細菌に感染し、体全体の免疫力が落ちます。
それにより口腔内の細菌も活発化するため、口臭が起こりやすくなります。
また、発熱症状もあると口の中の温度が上がって、唾液の分泌量が減ることも、口が臭くなる原因です。
鼻水が臭くなる副鼻腔炎
風邪のウイルスや細菌が副鼻腔という鼻の奥の空洞に到達し、炎症を起こして発症するのが副鼻腔炎です。
副鼻腔炎になると、鼻の奥に溜まった鼻水などが臭くなり、それが口臭を引き起こすことがあります。
胃のトラブル
胃の調子が悪いと、食べたものが消化されず胃に残ってしまい、そのまま発酵が進みます。
発酵すると発生する酸っぱいニオイが血流に乗って肺まで行き、酸っぱい息が口から出ます。
胃のトラブルを防ぐには、消化吸収をスムーズにするため、よく噛んで食べるよう心がけましょう。
腸内環境の乱れ
腸内環境が乱れていると便のにおいのような口臭がするようになります。
甘いお菓子や肉の食べすぎは悪玉菌の活性化につながり、腸内の食べかすをどんどん分解し、悪臭のするガスを発生させます。
また、便秘も似たような悪臭のガスを発生させ、これらが腸壁から血液へ、そして肺に送られ、便臭い口臭の原因になります。
腸内環境の乱れを整えるには、発酵食品などを取り入れて乳酸菌などの善玉菌を増やす必要があります。
ヨーグルトや納豆などの発酵食品、善玉菌のエサになるオリゴ糖を食事に取り入れましょう。
まとめ
口が臭くなる理由はさまざまです。
口が臭いかもしれないと思うと、人と話すのが怖くなったり、嫌われたくないと距離をとったりしてしまいます。
しかし、実際は人が気にするほど臭いわけではない場合もあります。
自分の思い込みでコミュニケーションに支障をきたすのは避けたいものです。
そのため、口臭の程度を知ることや、口臭の原因を突き止めること、対策をすることは、思いのほか大切なことです。
また、口臭は口の中だけではなく、胃腸など体のどこかでトラブルが起きている可能性もあります。
口臭があるのか知りたい、口臭の原因がわからない、対策しても改善しないという場合は、歯科医など専門家に早めに相談し、必要に応じて口臭治療を受けるようにしましょう。