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企業訪問レポート:株式会社レッカスグルーヴさまへ行ってきました【後編】

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カノジョの悩みはわたしの悩み。
皆でつながり、フェムケアでハッピーに

フェムテック・フェムケア情報サイトの先駆けとして知られる『Ly:set(リゼット)』。2022年のオープン以来、20代から30代を中心に多くの人に注目されています。運営するのはECの広告制作などを行う株式会社レッカスグルーヴで、女性企画事業部が中枢となって女性の健康課題や小さな不安や悩みを解消できるさまざまなコンテンツを展開しています。

前編では、わかもと製薬・フェムテックプロジェクト担当の冨永と、『Ly:set』のリゼットさんがオウンドメディアの役割について語り合いました。後編では、身近な女性の切実な“困難”から、女性がより生きやすい社会にするためにできることを考えます。

【リゼット・ジェンセン】
『Ly:set』で、フェムケア・フェムテック情報を伝える担当。みんなに1日10分でも素敵な時間をとっていただけるように、冷え性や生理痛、デリケートゾーンなど、さまざまな女性のモヤモヤや疑問に同じ目線で情報発信するのがモットー。注目のフェムテック商品を、その機能から開発者の思いまで取材レポート。「おしえて!リゼットさん」をチェック。

【わかもと製薬株式会社 冨永千絵】
わかもと製薬のフェムテックプロジェクト立ち上げ人。広告企画推進部にて、コミュニティサイトやSNSを通して社外へ情報発信やイベント出展の準備や企画を担当する中で、フェムテックは女性にとって必要不可欠であることを知る。社会はもちろん、自社内でもフェムケアに対する理解の低さに課題を感じているため、意識改革に向けて日々奮闘中。フェムテックエキスパート資格を保有する。

“女性の困難”は、女性の数だけある
身近なカノジョの悩みは、自分ごと

冨永:リゼットさんご自身は、女性特有の健康に関するお悩みはありますか?

リゼット:冷え性だったり、生理痛があったり…。でも、大好きなサウナやヨガで体調管理をしていますよ。

冨永:自分なりのケア方法があるのはいいですね。

リゼット:友人の中には、とても重い生理で、ずいぶん苦しんだ女性がいます。PMDDって、聞いたことはあります?

冨永:PMS(月経前症候群)の一つですよね? 

リゼット:そう。メンタルの落ち込みが症状に出るので「月経前不快気分障害」と言うそうです。

彼女はIT系の会社で、朝から深夜まで休みなく働いていたんですが、「半年間、38度の熱が下がらない」と言うので、「それは、絶対おかしいから病院に行って!」とすすめたんです。でも、内科での血液検査では原因不明。「もしかして、生理前にひどくなったりしない?」と聞いたらその通り。発熱の症状は生理前に起きていたそう。それから彼女と一緒にネットで調べ、「この症状はPMDDだ」とたどりつきました。彼女が婦人科を受診すると、うつ病と睡眠障害の症状が出ているからと、抗うつ剤と睡眠導入剤を処方されたそうです。

冨永:うつ病…!? 月経で気分が落ち込みやすくなることはありますが、抗うつ剤が必要になるような深刻なケースがあるとは…。半年間続いた発熱は、心身の危機を知らせてくれるサインだったんですね。治療が始まってからは、どんな変化が?

リゼット:彼女の様子を見ていると、気分は低空飛行。抗うつ剤を飲むと、すごく落ち込むこともないけれど、すごく元気な日もないんですって。友人としては、見守るしかできなかったんですが、ある日、彼女が「すべて一回、リセットしてみようと思う!」と。忙しい職場を辞めて転職し、私と一緒にヨガを始めたら、「これまで自分に全然目を向けていなかったことに気がついた。心の可動域が広がった!」と。

ヨガは、呼吸法や自分を見つめる大切さを教えてくれますからね。それから少しずつ薬も必要なくなり、PMDDをなんとか乗り越えました。

冨永:それは良かったです…。思い切ってリセットできたのが、素晴らしいです。

私の友人にも、仕事が忙しかった20代の時、生理が1年ぐらい止まってしまった子がいます。当時は生理が来ないと「忙しくてナプキンを変える暇もないから、むしろラッキー」と言っていたんです。実際、すごくハードな職場だったので、「そっか〜」なんて私も同調しちゃっていて。30代になって結婚をした彼女は今、妊活をすごくがんばっています。もし20代の私がフェムテックやフェムケアの知識を持っていたら、リゼットさんみたいに「今すぐ婦人科に行って!」って言えたし、早くからケアができたはず。今、とても悔やんでいます。

「フェムテック」を知った今なら、
悩める女性をもっと手助けできるかも

リゼット:働きはじめの20代前半は、いっぱいいっぱい。特に女性が妊娠について考えるのは、30歳を過ぎてからがほとんどかも…。

私のまわりにも、すでに二人の子どもがいるけど、三人目、四人目を流産してしまったことから、40代で不妊治療を始めた人がいます。自己注射をしたり、病院に行く日が選べなかったり、体だけではなく心や経済的な負担も大きいそうですが、がんばっていますよ。他にも妊娠中に子宮頸癌を引き起こすHPVウイルスに感染し、尖形コンジローマというイボができる病気になるも、手術を行って無事に出産した知人の話も聞きます。分娩時に産道で母子感染すると胎児ののどにもイボが繰り返し発生し、気道をふさぐリスクのある病気になったりするそうです。

冨永:つくづく女性は一生を通して、心身ともにさまざまなことが起こるものだなと思います。私自身は、生理痛はそれほどひどくはないんですが、妹は生理がとても重いんです。生理痛がひどいのはもちろん、昼間でも夜用のナプキンが必須です。そんな様子を見ていて、妹はずっとこんなにも辛い思いをして生きてかなきゃいけないのかな? 何か解決するアイテムはないのかな? と長年思ってきました。だから、月経カップの存在を知った時は、とても感動しました。

リゼット:月経カップはすごく画期的なアイテムですよね! 日本製の月経カップが登場したのは、確か2年くらい前。最近、ようやく浸透し始めた吸水ショーツも、日本ではまだ「雑貨」扱いなので、いろんな環境が整い、誰もが簡単に手にとって使えるようになるのが待ち遠しいです。

冨永:女性は心身ともに、さまざまなトラブルや病気、困りごとと出合いますが、悩みの数だけ解決策や手助けになるアイテムもあるはず。それを知ること、学ぶこと、そして私たちが伝えることが大切ですよね。

未来のための今。
皆でつながり、フェムケアを盛り上げよう

リゼット:未来のために「今の自分」をケアすることも大事ですよね。先日、更年期についてのイベントで、ドクターの話を聞いたんですが、更年期のケアは若いうちから温活などに取り組むことで、症状を改善できたり、更年期を元気に過ごせたりするんですって。さっそく私も腹巻をしたり、お風呂に長めに入ったり、心がけるようになりました。本当にちょっとしたこと、ちょっとした時間で良いと思うんです。

冨永:『Ly:set』のコンセプトは「1日10分じぶんらしい時間を過ごし輝いてほしい」ですね。責任感が強い人ほど、仕事優先になってしまいがちだけど、1日に10分なら確保できそう!

リゼット:10分間、ヨガをしたり、フェムケアをしたり、好きな音楽を聴いたり。『Ly:set』や、わかもと製薬さんの『FEMe FREE PRPJECT』をのぞいて、自分に必要な情報をキャッチしてもらうのもうれしいですね。

そうそう、私は「夫婦わかもと 」がとっても好きなんです!江戸時代の生理のことを知れたり、旦那さんもごく平均的な男性の目線で描かれているから「あるある!」って共感できて、一緒に学んでいこうという気持ちになれます。

冨永:わあ、うれしいです!フェムテック、フェムケアを広めることは、個人やひとつの組織だけではできません。携わっている企業全体がつながって、女性がより生きやすくなる社会に変えていけたらなと思います。

リゼット:思いはひとつ。つながればきっといろんなことが解決するんじゃないかな。これからも一緒に力を合わせて「フェム」を楽しく盛り上げていきましょう。

冨永:リゼットさんと、「夫婦わかもと」のわかちゃん&もとくんの“共演”なんてことができたらうれしいな〜。

リゼット:叶ったら楽しそう!

冨永:今日は有意義なひとときを、ありがとうございました。

リゼット:こちらこそ、Tak!

女性の数だけ、悩みはあります。でも悩みの数だけ解決方法もきっとあるはず! フェムケアはつながることで、より広まり、救われる女性が増えるはず。誰もが生きやすい社会を作るため、男性も女性も個人も企業も垣根なくつながっていきたいですね。

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