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企業訪問レポート:株式会社レッカスグルーヴさまへ行ってきました【前編】

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楽しく情報を伝え、女性をサポート!それが私たちオウンドメディアの役目

フェムケアサイトの先駆けとして知られる『Ly:set(リゼット)』。2022年のオープン以来、20代から30代を中心に多くの人に注目されています。運営するのはECの広告制作などを行う株式会社レッカスグルーヴで、女性企画事業部が中枢となって女性の健康課題や小さな不安や悩みを解消できるさまざまなコンテンツを展開しています。

今回は、わかもと製薬でフェムテックプロジェクトを立ち上げた冨永が会社を訪問し、『Ly:set』読者の方にはおなじみのリゼットさんとスペシャル対談。前編では、それぞれが考えるオウンドメディアの役割や、そこにこめる想いなどを語り合います。

【リゼット・ジェンセン】
『Ly:set』で、フェムケア・フェムテック情報を伝える担当。みんなに1日10分でも素敵な時間をとっていただけるように、冷え性や生理痛、デリケートゾーンなど、さまざまな女性のモヤモヤや疑問に同じ目線で情報発信するのがモットー。注目のフェムテック商品を、その機能から開発者の思いまで取材レポート。「おしえて!リゼットさん」をチェック。

【わかもと製薬株式会社 冨永千絵】
わかもと製薬のフェムテックプロジェクト立ち上げ人。広告企画推進部にて、コミュニティサイトやSNSを通して社外へ情報発信やイベント出展の準備や企画を担当する中で、フェムテックは女性にとって必要不可欠であることを知る。社会はもちろん、自社内でもフェムケアに対する理解の低さに課題を感じているため、意識改革に向けて日々奮闘中。フェムテックエキスパート資格を保有する。

フェムケアの意識が高まった2022年、「Ly:set」がオープン

冨永:今日は、フェムテック・フェムケア情報サイト『Ly:set』のオフィスにおじゃましています。メディアを代表し、リゼット・ジェンセンさんがご登場くださいました。自己紹介をお願いできますか?

リゼット:Hej! はじめまして、リゼットです。『Ly:set』では、女性のみなさんを代表し、専門家の方にお話を伺ったり、さまざまなフェムケア、フェムテックアイテムを紹介しています。1日10分、自分らしい素敵な時間をとってもらえることがわたしの目標です。

冨永:リゼットさんの家族構成なども教えてください。

リゼット:デンマーク出身の母と、山口県出身の父の間に生まれた三姉妹の長女で、現在29歳です。趣味は旅行と料理とヨガ。夫のデンさん、レークランドテリア犬のマーク、ラパーマという猫のキラリと暮らしています。

冨永:同世代ですね。私は夫と二人暮らしで、最近は夫婦でデイキャンプにハマっています。さて、まずは『Ly:set』の始まりから伺えたらなと思います。リゼットさんは、「フェムケア」「フェムテック」という言葉は、いつ頃知りましたか?

リゼット:フェムテック元年と言われる2020年頃です。でも、それがどういうものなのかは、まだきちんとわかっていませんでしたね。

冨永:私はその頃、営業の部署にいて、デリケートゾーン専用のソープがあることはもちろん、フェムテックという言葉も知りませんでした。

リゼット: “自分の体は自分でケアしよう”と、女性の意識が高まったのは、コロナ禍がきっかけだと聞いています。不調があっても、気軽に病院に行けなくなり、自分で健康管理をするなかで、欧米からはじまったフェムケア文化を取り入れようという意識が広まったんじゃないかな?

冨永:確かに、コロナ禍がある意味、女性にとってフェムケアを始めるチャンスになりましたね。

リゼット:月経カップを仕事場で試すのはハードルが高いけれど、テレワークの日なら、家で試してみようかなって、思えますから。

冨永:ちょうどみんなが「フェムテックアイテムを試したいな」「フェムケアの情報がほしいな」と思い始めたのが2022年。その9月に『Ly:set』が立ち上がったんですね。「待ってました!」という女性は多かったと思います。

リゼット:そうなんです。どんなに良い商品やフェムケアの方法があっても、伝える人や場所がないと広まらない。気軽にアクセスできる情報発信のホームを作りたいという思いから誕生したサイトです。

例えば、おりものがちょっと変だなと思っても、婦人科を予約して、診察台に乗って足を開くのはちょっと気が重い……という時、「こんなおりものなら大丈夫、こんなおりものは要注意」ということがわかる場所があったらうれしいですよね。乳がんも、マンモグラフィーがイヤで、検診に行かないっていう人もいるけれど、家で完結できる検査キットもあるんですよね。情報が増えれば、選択肢も増えると思うんです。

進化するフェムテック、選択肢は豊富。男性向けの生理痛体験マシンも

冨永:血液検査で調べられるキットですよね。『Ly:set』で知りました。

リゼット:生理痛の時も、鎮痛剤を飲んで痛みが治まるのを待つしかないんだ…と思いがちだけど、実は生理痛を緩和するデバイスなどもあるそうです。いろんな選択肢があって、私たちはその中から自分に合うものを選び取れるということをみんなに伝えたいなって思います。冨永さんは、今、どんな取り組みを?

冨永:わが社は男性が多く、フェムケアに関する理解がまだ十分とは言えません。そのため、まずは男性と女性の相互理解を深めるため、男性社員に向けた生理痛体験会なども計画しています。生理痛を甘く見すぎだぞ!と伝えたい。

リゼット:今注目のEMSを使った生理痛が体験できるマシンですね! 男性に生理のことを知ってもらおうと思った理由は?

冨永:フェムテックプロジェクトを立ち上げるときに、全社の女性社員に、改善してほしいことや、生理に関するアンケートを取ったんです。すると、「生理休暇をもっと取りやすい環境にしてほしい」、「生理用ナプキンを常設してほしい」という声がありました。

例えば、製造の部署だと一旦作業が始まると、ナプキンがなくなっても買いに行きにくいんです。研究職も、実験中は白衣を着たまま2〜3時間、研究室から出られないこともある。「白衣に経血が染みてしまったのを、男性社員に指摘され、恥ずかしかった」という女性研究者の体験談、「男性の上司に生理と言いにくい」「生理休暇を願い出ても受け止めてもらえない」といった悩み、50代の女性社員からは、「年齢的に生理休暇が認められにくい…」という声も。これはまずい!と。

リゼット:早く閉経を迎える人もいれば、50代、60代まで生理がある人もいるんですよね。男性にもそのことを知ってほしいと思います。今は10代で乳がんにかかる人もいるそうですし、40代後半で初産をする人もいます。いろんな人がいるから年齢ではくくれないし、生活環境やライフステージによっても、悩みは変わってくると思います。だからこそ、男性に知ってもらい、そしてバックアップできるところはしてほしいな。

友達や家族にすら言いにくいモヤモヤ。楽しく解決できる場所づくり

冨永:『Ly:set』は、女性特有の健康課題を年齢で分けるのではなくて、7つのライフステージでセグメント(PMS期、生理期、妊活期、妊娠期、産後期、育児期、更年期)しているのがすごくいいなって思うんです。

リゼット:わかりやすくカテゴライズされていることで、より情報が届きやすくなりますよね。女性の健康は年齢ではくくれないし、もし私が妊活中で大変な思いをしていたら、育児期の情報を見るのはちょっと辛いかも…と。それぞれの状況を配慮しながら、その時の自分に必要なヒントがスムーズに見つけられる仕組みになっているんです。

冨永:確かにそうですね。ちなみに無料で会員になることができますが、会員になるとどんなメリットがありますか?

リゼット:会員さんは、さまざまなメーカーから提供された吸水ショーツや月経ディスクなどのサンプルを試すことができます。そうそう、会員さんは、私や冨永さんと同じ世代の20〜30代が多いんですよ。

冨永:そうなんですね! ミレニアム世代から、フェムを盛り上げていくことができそうですね。今後、リゼットさんはどんなことをやっていきたいですか?

リゼット:女性一人ひとりが抱えている不安を解消するような情報を届けていきたいな。例えば、友人同士でもあまり話すことのない、セックスのこと。性交痛があったり、妊娠の心配があったり、性病の不安など、みんないろんな心配ごとを抱えていると思うんです。もしも『Ly:set』で、セックスによるウイルス感染で子宮頸がんが進行していく病気だと知ることができたら、予防接種を受けようかなという発想にもつながっていくはず。これまで言いづらい、聞きづらいと胸にしまっていたことを明るく解決していきたいですね。

冨永:すごくわかります。友人に「今、フェムケアの担当をしている」と言うと、「実は、長年こんなことで悩んできたんだ」と、10代からの付き合いなのに初めて打ち明けてくれることがあります。みんな言わないだけで、本当にいろんな悩みを抱えているんだなと実感しています。

リゼット:女性のリアルな声に耳を傾け、私たちも一緒に学んでいくことが大事ですね!

『FEMe FREE PROJECT』と『Ly:set』。ともに女性を応援するオウンドメディアとして、フェムテック・フェムケアをもっと身近に、もっと気軽に感じられる情報を発信する場です。その先駆けである『Ly:set』の思いに触れることができ、心強さを感じられました。後編では、身近な女性の困難を通し、痛感するフェムケアの大切さについて語り合いたいと思います。

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