編集部が気になるあの人に突撃インタビュー
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デリケートゾーン用デバイスを
世に送り出した担当者のフェムケアへの思い
2024年夏、「DMM.make PRODUCTS」からスマートなデザインのデバイスが発売されました。それはなんと、家庭用デリケートゾーン美容機器!「Thaleia pitôn(以下、タレイア ピトン)」と名付けられたその製品は、デリケートゾーンをケアすることで、女性のからだに寄り添い、新たな美と健康を提案するアイテムです。この製品の発売に向けて先頭に立ち、推し進めた合同会社DMM.comエナジー事業部Distributionグループ の今坂有里さんに、製品の魅力やフェムケアの大切さを伺いました。
今坂有里さん
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2022年、合同会社DMM.comに入社。エナジー事業部 Distributionグループ所属。大学卒業後、歯科衛生士として勤務した後、ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在した経験を持つ。帰国後、アパレル業界を経て、現職へ。DMM.makeのオフィス製品から「Thaleia(タレイア)」ブランドの商品企画を行っている。自身の美と健康を保つため、ゲルマニウム粉末入りのセラミックストーンを沈めた湯船での入浴と三点倒立を習慣にしている。
記憶に残るオーガニックナプキンとの出合い
いつ頃から、女性の体や健康の悩みをケアする商品やサービス「フェムケア」に興味を持つようになりましたか。
言葉としてよく耳にするようになったのは2年ほど前です。吸水ショーツなどいろいろなアイテムがありますが、私が初めてフェムケア商品を使用したのはオーガニックナプキンで、10年ほど前でした。きっかけは、その当時お付き合いしていた男性が「いつもおなかが痛い、って言っているから」とオーガニックナプキンをくれたんです。真正面から女性の変調に向き合ってくれるなんて、とてもびっくりしましたし、いま考えてもすごいことだと思います。フェムケアのプロダクトとの出合いはその一件からですが、当時は健康のため玄米菜食にハマっていたので、体を労わるという点ではつながっていたと思います。
実際にオーガニックナプキンを使われてみて、生理痛は改善されましたか。
もしかするとプラシーボ効果のようなものかもしれませんけれど、ドロっとした経血は減ったように思ったことと、生理痛が軽くなったように感じました。かぶれのようなものは本当になくなりましたね。
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「フェムケア」は特別なものではない
海外で生活されていた時期もあるとのこと。海外のフェムケア事情をお聞かせください。
10年以上前、ワーキングホリデーで2年ほどオーストラリアに行きましたが、向こうではそもそも「フェムケア」の概念が違っていました。特別なことではなく、日常に落とし込まれていて、文化や習慣になっているんです。例えば、ボディソープや洗顔フォームと同じ感覚で、ごく当たり前にデリケートゾーン用のソープがスーパーのオーガニックコーナーに並んでいます。だからフェムケアにフォーカスすることもありませんし、バスルームにデリケートゾーン用のソープがあることに、違和感を覚える人はいないと思います。
確かに、日本での「フェムケア」はまだまだ根づき始めた文化ですよね。
その違いが一番よくわかるのがフランスだと思います。性教育は小さい頃から浸透していますし、フェムケアアイテムも家にいつもあるもので、家庭でもお母さんが娘にしっかり教えるという文化です。つまり、そもそも「フェムケア」という概念の捉え方が日本と違うんですよね。入籍しないパートナー制度を導入していたり、シニアの性交渉も当たり前だったり。女性は一生、死ぬまで「一人の女性」でいることが当然で、また求められている文化のように思います。日本人は“性”の部分を包み隠す文化ですが、フランスをはじめ欧米ではオープンにしてよいもの。それが彼らの国民性であり、文化なのでしょうね。
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デリケートゾーンをケアするという革新的デバイス
DMM.comに入社され、現在は「DMM.make PRODUCTS」に携わられていらっしゃいますが、この事業や「タレイア」ブランドについてお聞かせください。
「DMM.make PRODUCTS」は世界中の家電や日用品を消費者の皆さまにお届けする目的で、8年前にスタートした事業です。その中で、「タレイア」は美容家電のブランドとして、2022年スタートし、昨年(2023年)には第1号として光美容器を発売しました。
2024年に発売された「タレイア ピトン」とはどのような製品ですか。
エステサロンなどの事業を展開されているメーカーさまと昨年(2023年)の展示会で出会ったのがきっかけで、その斬新性にとても衝撃を受け、ぜひとも弊社で商品化したいと思った製品です。
デリケートゾーン用のデバイスで、美顔器のような機能があります。脱毛後の乾燥などの肌の状態が気になっている人はもちろん、出産後のデリケートゾーンの変化が気になっている人にもおすすめです。使用することで自分では鍛えにくいパーツを鍛えられますし、ラジオ波の効果でハリやツヤも出てきて、健康と見た目の両方にアプローチできます。他にないデバイスのため、フェムテックの中でも革新的なものだと自負しています。
また、シリーズのソープやオイルもとても良いんです。最近、ドラッグ ストアで手頃なソープが手に入るようになりましたが、このシリーズは主な成分が、お肌にうるおいを与え、すこやかに保つ効果がある「タマヌオイル」というデリケートゾーンに最適なオイルを使用しています。デリケートゾーンの経皮吸収率はとても高いため、合成香料、着色剤、石油系界面活性剤、鉱物油、合成酸化防止剤等の添加物は一切使用していません。本当にしっとりとした洗い上がりで、一度使うととても感動しますよ。使用後は触り心地もふっくらして、なんだかデリケートゾーンが喜んでいる感じ!ぜひ、デバイスとソープ・オイルはセットで使っていただき、最大限の効果を実感していただきたいですね。
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使用された方の声とは、どんなものがありますか?
デリケートゾーンは、お顔のように日常でケアをしている方が少ないこともあり、使用後の変化は、ゼロからいきなり10になるような大幅な変化を感じられるようです。みなさん、特にその保湿性に驚きます。また、使用後はデリケートゾーンが温かくなり、毎月のつらさが軽くなったという声もありました。ユーザーは30〜40代が多いですが、VIO脱毛をしている20代の方もいらっしゃいます。脱毛後は乾燥しやすいので、年齢を問わずVIO脱毛するような美容意識の高い人が、アフターケアとしてこの製品に投資していますね。
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自分の体を気遣うことが美と健康につながる
タレイア ピトンが、自分の体と向き合う一つのきっかけとなるといいですね。
タレイア ピトンを使用していただくのが理想的ですが、体を気遣うきっかけはなんでもよいと思っています。「デリケートゾーンのムレが気になるから」とソープを使うことから始めてもいいし、食事を見直すのでもいい。まだまだ「フェムケア」という言葉を知らない人も多いため、「フェムケア」という言葉が、「自分の体と向き合うことの大切さ」というような意味で捉えてもらえたらいいですね。お化粧やスキンケアと一緒で、何か行うことで変化するので、さらに良くなるために調べて、またトライする。そうして自分の“美と健康”の可能性をどんどん広げていってほしいと思いますね。
さまざまなジャンルでフェムケア製品が作られている現在、日本でもどんどん「フェムケア」や「フェムテック」が浸透してくと思います。フェムケア製品に関わっている身として、また、1人の女性として「こんな世の中なら、もっと女性は生きやすくなるのではないか」と思うことはありますか。
市場が大きくなり、プロダクトが増えて選択肢が増えることはとても良いことだと思います。女性は言わないだけで、生理での不調など日常的に悩みが多いんですよね。それを同性同士はもちろん、男性ともシェアできて、理解し助け合える、といった世の中になったらいいなと思います。
だから性の違いや起きる変調を、もう少し日常の当然のこととしてオープンにできるのが理想です。そうしたら「フェムケア」という考えも習慣や文化として根づき、女性は生きやすくなると思います。そもそも「フェムケア」という枠組みすらない世の中になったらいいですね。
最後に、これからどんな製品を世に送り出したいですか。
「タレイア」ブランドは、「女性が美しくなりたいという想いをお手伝いします」というコンセプトがあるので、美や健康など、女性が叶えたい想いを手助けできるようなアイテムを世に送り出したいと思っています。
そういうアイデアは意外と日常に密着しているものです。もともと歯科衛生士として働いていた私なりの視点で美容・健康に良いさまざまなものにトライして、新しい製品へとつないでいきたいと思っています。
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歯科衛生士の経験もあり、健康と美容に関する知識や興味が高い今坂さん。これからも自身の不便や不満などをベースに、女性がすこやかな美しさを保つための新たな商品を生み出してくれることでしょう。
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