
身近な植物療法で
新しい自分をはじめよう
春ははじまりの季節。新生活がはじまる人や、新しいことに挑戦しようとしている人も多いのではないでしょうか? ハーブやスパイス、野菜、フルーツなど、私たちにとって身近な「植物」は、一歩踏み出す人をサポートするパワフルな生命力を秘めています。そこで、植物の力で心身を整えるフィトセラピストの岡野真弥さんに、この春挑戦する人を後押しする、植物の取り入れ方について伺いました。
フィトセラピーとは?
植物の生命力で心と体をケアしよう!
フィトセラピーとは、植物が持つ有効成分を使って心と体をケアする植物療法のこと。植物は生育する環境を選べないため、体内で「フィトケミカル」と呼ばれる有効成分を作り出し、紫外線やウイルス、害虫などの外的環境から身を守るのだとか。そんな植物の生命力が詰まったフィトケミカルを自分の症状や状態に合わせて取り入れるフィトセラピーは、私たちの心身を整え、なりたい自分をサポートしてくれます。
フィトケミカルや植物の生命力を取り入れるには、おもに「食べる・飲む」「香る」「塗る」の3つがあり、フィトセラピーでは以下の6つのアプローチで実践します。

知らないうちに実践している? 暮らしに身近なフィトセラピー
フィトセラピーは世界各地で発展してきた伝統医学で、古くから病気の予防や治療に使われてきたのだとか。西洋ではハーブ療法として体系化され、フランスやドイツなど一部の国では国家資格として認められ、医療現場でも活用されているそうです。
七草粥や薬草を使ったお風呂など、日本人が古くから大切にしてきた植物を使った伝統食や生活の知恵もフィトセラピーの考え方と似ていますね、と岡野さん。私たちが無意識のうちに実践しているフィトセラピーもたくさんありそうです。
春こそ植物の力を味方に
軽やかに踏み出すためのリセット習慣
自然との調和を大切にするフィトセラピーにおいて、植物が芽吹く春は生命が新しいスタートを切るための準備の季節とのこと。この時期の植物には、体をリセットするための力が備わっていると言われています。私たち人間も、植物の力を借り、冬に溜め込んだいらないものをデトックスして、軽やかに季節のはじまりを迎えましょう。
この時期旬の山菜に含まれる苦み成分には、体内の毒素を排出するデトックス成分が豊富とのこと。ネトル(西洋イラクサ)やごぼう茶、ダンディライオン(たんぽぽ茶)のような薬草茶も、めぐりをサポートしてくれるそうです。
また、香りが強い植物にはパワフルな生命力が詰まっていて、岡野さん自身もデトックス効果の高いセロリやパクチーを意識して摂っていると言います。

春に訪れるあの症状も、植物でケアしよう
実は、春に花粉に敏感になる人が増えるのも、体内に老廃物がたまっているのが原因の1つだと言われているそう。秋ウコン(ターメリック)は、肝臓の働きをサポートし、体の巡りを良くすることでデトックスを助けると考えられており、さらに抗炎症作用によって花粉症の症状をやわらげる効果も期待できるとのこと。料理に使うのはもちろん、植物性ミルクにはちみつと混ぜて飲むのもおすすめだとか。また、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの辛い症状には、抗アレルギー作用のあるエルダーフラワーを。1日3杯、朝・昼・晩と3回に分けて摂ることで、敏感な時のつらい症状を和らげてくれる効果が期待できるそうです。
植物のめぐみで新しい自分へ
行動力や集中力を高めるモーニングルーティン
この春新しいことにチャレンジする人は、1日のはじまりに、ストレス耐性を高め、行動力や決断力を後押しする植物を取り入れてみて、と岡野さん。エゾウコギ(シベリア人参)と呼ばれるハーブを使ったお茶は、集中力をアップしてストレス耐性を高めるのに役立つのだとか。また、ローズマリーの精油は行動力や決断力をアップさせてくれる効果が期待できるとのこと。
お茶で摂るだけでなく、植物の香りからパワーをもらう方法も◎。かんきつの香りは、気持ちをリフレッシュし、やる気を高めるのにぴったりだそう。朝、一杯の白湯にレモンを絞り、香りを楽しみながらいただきましょう。
がんばった自分を癒やすナイトルーティン
春は朝晩の寒暖差や新生活の影響で、心身がゆらぎやすい時期だと言われています。副交感神経が優位になる夜は、リラックス効果のあるハーブを使って、日中がんばった自分を植物で癒やしてあげましょう。
セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)は、うつうつとした気分をケアしたい時に使われるハーブです。ストレスによる不安や緊張をやわらげるパッションフラワーをブレンドして、ハーブティーとしていただくのがおすすめだそう。
ハーブを飲みやすくするアイデア
オリジナルブレンドや和のハーブも
ローズヒップなどの酸味が強いハーブのお茶が苦手という人は、ペパーミントのようなミント系のハーブやレモングラスなどレモン系のハーブをブレンドすることで飲みやすくなるとのこと。
また、ハーブティー自体が飲み慣れないという人は、いつもの緑茶や紅茶にブレンドしてみると、親しみやすい味になるそう。日本古来の薬草として知られるビワの葉や、ヨモギ、ドクダミも実はハーブの一種。自分の状態や症状に合わせて、続けやすいハーブを選んでみてください。
今回ご紹介したおすすめのハーブは、通販やハーブショップなどで手に入るものばかり。ハーブは、フレッシュなものなら香りをより楽しめますが、乾燥ハーブの方が成分は凝縮されているそう。目的に合わせて使い分けてみてくださいね。

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