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今月のフェムノート 季節に合わせたフェムケアネタをご紹介 女性の心と体のおすすめケア情報を配信します

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チョコレートを味方につけて<br>心も体もおいしくケア!

チョコレートを味方につけて
心も体もおいしくケア!

チョコレートが気になるこの季節。バレンタインデーを言い訳に、日ごろがんばっている自分をいたわる「ごほうびチョコ」を考えている人も多いのではないでしょうか? チョコレートの原料であるカカオは、抗酸化作用をはじめ、女性の心身にうれしい成分が豊富で、ごほうびにぴったり! そこで今回は、理学博士・管理栄養士の古谷彰子さんに、カカオが持つ栄養成分の働きや、チョコレートの効果的な食べ方を教えていただきました。カカオのパワーを味方につけて、心身をおいしくケアしませんか?

チョコレートの原材料は美容成分の宝庫!

チョコレートはカカオ豆をすりつぶしたカカオマスと、油脂を絞ったカカオバターを主な原料に作られています。古谷さんによると、カカオに多く含まれる「カカオポリフェノール」は、紫外線ダメージから肌を守る働きがあり、朝、外出する前にチョコレートを食べることで、紫外線によるシミ・シワの予防につながる可能性があるのだそう。また、カカオバターには肌の保湿力を高めるオレイン酸も豊富に含まれているので、美肌対策として最適と言えます。

心にも効く!チョコレートのうれしい効果

また、カカオには心身の健康をサポートする成分も含まれています。たとえば、「カカオプロテイン」。カカオが含む消化されにくいたんぱく質で、食物繊維と同じように、便通改善の効果が期待できるそう。カカオの苦味成分である「テオブロミン」は、リラックス効果があるほか、体の血流を高める効果があり、冷えの改善にも役立つとのこと。チョコレートからカカオの健康成分をチャージして、心も体もいたわりたいですね。

チョコレートの成分が、「3高リスク」の予防に

女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、45歳頃から閉経を迎える50歳前後にかけて急激に減っていくもの。この減少により、ホルモンバランスが乱れ、心身の不調が起きるのが更年期障害の正体です。主に、高血糖や高血圧、高コレステロールなどの症状が現れやすくなります。古谷さんによるとチョコレートに含まれるカカオポリフェノールは、このような「3高」リスクの予防も期待できるとの研究報告※1もあります。

ハイカカオを習慣にして、コレステロールをコントロール      

更年期に進行しやすい症状のひとつが動脈硬化。カカオポリフェノールには悪玉コレステロールの酸化を抑え、善玉コレステロールを増やす働きもあるとのこと。カカオ配合率70%以上の「ハイカカオ」のチョコレートを継続して食べることで、悪玉コレステロールと関連性の高い動脈硬化の予防にもつながるという研究報告※2も。

脳の健康でも、カカオポリフェノールに期待!

また、認知機能の維持にもカカオポリフェノールが役立つ可能性があります、と古谷さん。カカオポリフェノールを摂取することで、脳にとって重要な栄養因子の増加が確認されたという研究報告※3もあります。更年期には女性ホルモンバランスの乱れなどにより一時的に認知機能が低下しやすくなることがあります。チョコレートは、更年期のさまざまな悩みをおいしく予防したい人にぴったりのスイーツと言えそうですね。

1日2回のチョコレートタイムで心と体をケア

美容にも健康にもうれしいチョコレートを罪悪感なく食べるには「食べる時間」が肝心、と古谷さん。朝は体が糖質を欲しない時間。体が甘いものを求めていない朝であれば、食べすぎを予防できるのだとか。また、チョコレートのリラックス成分であるテオブロミンは、カフェインと一緒に摂ると集中力をアップさせてくれる働きも期待できるとのこと。朝のコーヒーとひと粒のチョコレートが、午前中の活動スイッチになってくれます。

2024年、古谷さんたちグループが更年期障害に悩む女性を対象に行なった研究では、夕食の2時間前に食物繊維(ナッツ)と糖質(チョコレート)を同時に摂ることで、夕食時に血糖値が上がりにくくなるだけでなく、体重の減少や女性ホルモン値の改善が見込めました。夜に血糖値が安定することで、夕食の食べ過ぎ予防や更年期のお悩みに多い寝付きの悪さの改善にも役立ちます。この研究結果は、ナッツとチョコレートのコンビでも同様の効果が期待できます。夕食前に小腹が減ったら、ナッツ&チョコレートを。ただし、食べすぎには要注意。間食で摂るチョコレートの量は、1日のおやつの摂取カロリー、150Kcal〜200Kcalを目安に決めましょう。

自分の好きな風味のものを、おいしくいただく

では、毎日食べるチョコレートはどんなものを選べば良いのでしょうか? 古谷さんによれば、
カカオ70%以上のチョコレートを継続して食べることで、カカオポリフェノールの健康効果は得やすくなるとのこと。

ただし、体に良いからと無理して食べるのはNG。せっかくチョコレートを食べるなら、含有量にこだわりすぎず、自分の好きな風味のチョコレートを我慢せずにおいしく食べることが大切です。チョコレートの甘さで自分の心をいたわりながら、カカオの健康効果をおいしく上手に取り入れたいですね。

【研究報告参照元】
※1 Natsume, M., Osakabe, N., & Yamada, K. (2018). “カカオポリフェノールのメタボリックシンドローム予防効果.” Oleoscience, 18(10), 467-473.*

※2 夏目 みどり/カカオポリフェノールに関する包括的研究、化学と生物、56巻7号, 560-566頁(2018)

※3 The effects of dark chocolate on cognitive performance during cognitively demanding tasks: A randomized, single-blinded, crossover, dose-comparison study, Heliyon, 2024, 10(2),https://doi.org/10.1016/j.heliyon.2024.e24430

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