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その不調は「冷え」が原因かも!?<br>知っておきたいメカニズムと対策

その不調は「冷え」が原因かも!?
知っておきたいメカニズムと対策

からだが冷えるが仕方がない…とあきらめていませんか? 「冷え」を放っておくと、病気や不妊の原因になることもあるのであなどれません。産婦人科医として多くの女性に向き合ってきた水澤友利先生に、冷えのメカニズムについて教えていただきました。冷えに悩む人、必読の情報をお届けします。

病気ではないけれど、つらい症状が冷え

冷えとは、手や足先などの末端、上腕や大腿部などが温まらず、 冷えているような感覚が常に自覚される状態のことです。西洋医学的に冷えは自覚症状のことで、病気ではありません。でも、病院に行くほどではないけれど手足が冷たいことが原因で、からだを動かしにくい、不快に思うこと全般を冷えと言ってよいでしょう、と水澤先生。冷えを引き起こす原因はさまざまですが、体温調節の仕組みがうまく働いていないことが一番の原因です。特に女性は筋肉量が少ないうえ、冷えてしまうと温まりにくい性質を持つ脂肪が多い傾向があるため、男性よりも冷えを感じやすいと言われます。

 

また、女性はホルモンの影響で排卵前と排卵後で基礎体温が変化します。これは体温調節と関係なく起こることですが、冷えの症状が強い人は自分の体温を調整する働きが悪くなり、ホルモンバランスがくずれてしまうことも。排卵が上手にできなかったり、女性ホルモンが分泌されなかったりと、女性にとって冷えは大敵である、と水澤先生は言います。

冷えが引き起こす不調は、こんなにある!

わたしたちの体温は生命を維持するために、発生する熱(熱産生)と外に逃げていく熱(熱放散)がバランスよく調節され、一定の温度を保つ必要があります。そのため、冷えによってバランスがくずれると、さまざまな不調を感じやすくなります。

 

からだが冷えると、体温を逃がさないように血管を収縮させるため血行が悪くなり、代謝や免疫力が下がり、疲れやすくなります。その他、肌あれ、生理不順、生理痛、便秘、食欲不振なども冷えが原因で起こる不調の数々です。自律神経もみだれ、気分の落ち込みなどを感じる人もいるでしょう。体温を上げ、血行をよくすることが健康であるための基本なのです。

酵素が活発になる体温は37度前後。低いほど、代謝や免疫力も下がってしまう

日本人の平熱は低下傾向にあると言われていますが、前述したとおり、体温が低いと血行が悪くなり、代謝や免疫力が下がって健康にも悪影響を与えます。酵素が活発になる温度は37度前後で、からだにとって重要な酵素が活発になり、血流もよくなり、臓器も元気になります。いつも体温が35度台ならば危機感を持ちましょう。体温が上がって血流がよくなると、疲労も感じにくく、集中力も高まります。

冷えは4タイプ。あなたの冷えの症状は?

冷えとひとことで言っても、実は4つのタイプがあります。指先、足先などからだの末端が冷たい「末端冷え症」、上半身は温かいのに、お尻や太もも、足など下半身が冷える「下半身冷え症」、常に体温が低く、気温の変化に関わらず一年を通して寒さを感じる「全身型冷え症」、体の表面は温かいが、内臓が冷えている「内臓型冷え症」です。

 

「全身型冷え症」は、まだ体温調節機能が未熟な幼児や、加齢によって体温調節機能が衰えてしまった高齢者に多いもの。「内臓型冷え症」は、生まれつき自律神経がコントロールできない人の症状です。多くの人を悩ませる、いわゆる冷えは、「末端冷え症」と「下半身冷え症」だと水澤先生。

 

また、過度なダイエットなどで栄養が足りていないと、熱を生み出すエネルギーが不足し、冷えにつながります。しっかり食べ、筋肉をつけることも冷え改善のポイントです。

冷えの解消は妊活の重要ポイント!

卵巣の機能が低下すると、女性ホルモンのバランスがくずれ、月経痛や月経不順などのトラブルに進んでしまうことがあります。その結果として、妊娠しにくい体になる可能性もあるので、早めに冷えの改善をすることをおすすめします。水澤先生の患者さまにも冷えを抱えている方が多く、状態によって漢方薬を処方するそう。自身で冷えを改善することに不安を感じるようなら、婦人科で相談することも選択肢のひとつです。

熱いのに冷たい! 更年期世代の冷えとは

更年期世代に多い、手足は冷たいのに顔から上が火照ってのぼせているような状態「冷えのぼせ」も冷えのひとつです。女性ホルモンの分泌が減少し、自律神経のバランスがみられることで血行不良や体温調節の障害が起こることが原因です。こちらも漢方薬やホルモン剤を使用することで症状を軽減できるので、悩んでいるようなら婦人科で相談してみましょう。

 

 

冷えは思っている以上に、わたしたちの健康に影響を与えています。たかが冷え、されど冷え。心身ともに健やかに過ごすためにも、軽く考えずにしっかりと改善していきましょう!

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